スレート屋根のカバー工法とは?適していない家はあるの?
2022.11.28

「カバー工法とは何だろう」
「自分の屋根はカバー工法に向いている家なのだろうか」
屋根のリフォームをお考えの方の中には、このようなお悩みをお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そこで今回は、スレート屋根のカバー工法とは何か、それに適した家について解説します。

□スレート屋根のカバー工法とは

スレート屋根のカバー工法とは、既存の屋根を利用して、その上に新しい屋根を被せる工法のことを言います。
既存の屋根を剥がして、新しい屋根に張り替える葺き替えとは違い、既存の屋根をそのまま使用するので、屋根を撤去する費用がかからないのが特徴です。
ここでは、2種類のカバー工法をご紹介します。

*直接下葺き材カバー工法

この方法は、既存の野地板の状態が良い場合に適用される工事方法です。
既存の屋根の上に防水シートを直接張り付けて、その上に新しい屋根を重ねます。

*野地板増し張りカバー工法

この方法は、既存の野地板の状態があまり良くない場合に適用される工事方法です。
スレート屋根の上に新しく野地板を張り、その後に防水シートと新しい屋根を張ります。

□カバー工法が適していない家とは

ここでは、カバー工法が適していない家をご紹介します。

1つ目は、築年数が約30年の家です。
築年数が約30年経っている家のスレート屋根は、防水シートの劣化の影響で、下地の木材が傷み、屋根を固定する釘の強度も弱くなっていることがあります。
そのため、これらの家は葺き替え工事を行うことで、下地の木材の補強と、固定する釘の強度を高められます。

2つ目は、屋根裏が結露している家です。
カバー工法では、屋根裏の結露が直らないので、おすすめしません。

屋根裏に結露が発生する原因は以下の通りです。
・換気不足
・断熱材が屋根の下地に密着している
屋根裏に結露が発生している場合は、棟交換工事を行うことで屋根裏の換気ができ、結露が発生しにくくなります。

3つ目は、雨漏りしている家です。
カバー工法で、一時的に雨漏りは防げるかもしれませんが、カバー工法の防水性能に問題がないとは限りません。
同じ場所から雨漏りする可能性もあります。

また、雨漏りによって下地の木材は劣化しているので、その上から新しい屋根を固定しても、しっかりと固定できていない可能性があります。
最悪の場合、新しい屋根が風で飛んでしまう危険があります。
そのため、雨漏りしている家は葺き替え工事を行い、雨漏りしている部分の補強をしましょう。

□まとめ

今回は、スレート屋根のカバー工法についてご紹介しました。
スレート屋根のカバー工法は費用が抑えられるメリットがある一方で、家の状態によっては適していない家もあります。
カバー工法をお考えの方は、自分の家の屋根はカバー工法に適しているか確認をしましょう。